8月27日
ネットワークオーディオについてはLINNのシステムの発表以来関心を持ってきましたが、なかなか踏み切れませんでした。その理由は、①拙宅のLAN環境の問題、②音質上の問題、③対応音源フォーマットの問題などがありました。ところが、BaffaloやIOデータ機器から音楽用NAS(ミュージックサーバー)が発売され、これらがUSB-DACとのコンビネーションでネットワークプレイヤーを必要とせず、音楽信号がルーターを経由しない独立した再生系を構成できること、現有のDACが使えそうなこと、11.2MHzまでのDSD音源に対応できるようになったことから、取り組んでみようということになりました。そこで試聴会やオーディオフェアーなどで情報を集め、さらに販売店に依頼して、現有のDACとの接続テストも実施しました。ところが、接続テストの過程で上記ミュージックサーバーは通常のオーディオ機器としての機能とは違ったNASというPC周辺機器としての機能があって、これに対する情報収集と対応能力が必要であることが分ってきました。既に8月21日の研究室日誌でこういった事情に触れていますが、通常のオーディオ機器とは違った使いこなしのための情報収集が必要となっています。今後、試聴や接続テストの経過、ならびに使いこなしのための情報を収載していくことにします。今回は、まずこれまでの試聴報告のリストをオーディオ資料室のページに収載しました。この時点では、①音質的には試聴環境や試聴音源の関係からネットワークオーディオの音質に十分な確信を持てていない、②通常のオーディオ機器とは違った側面の接続や設定条件、コントロールアプリ、ならびにその他の使いこなしのための情報は十分に得られていません。ブライトンによる河口無線ハイフィディリティ試聴会報告(2015.9.19)ではコントローラーが、ルーター経由でネットワークプレイヤーを認識せず、目的とした試聴ができませんでした。そして、ネットワークオーディオの構成、すなわちプレイヤーとNASとルーターおよびコントローラーの間の相性で、メーカーがきちんと確認を取っているか注意すべきとの話がありました。また、IOデータ機器の担当者の話でもアウェイの販売店のデモで設定に手間取る場合があるということでしたので、慎重に検討する必要があることが分りました。