12月12日

第355回市民のためのオルガンコンサートに行ってきました。

~クリスマスと冬至~風の対話~と題しての、パイプオルガンと尺八の演奏です。

「パイプと笛」、そして「風と息吹」という共通点を持ちながら、西洋と東洋それぞれの土地でその文化が育まれたオルガンと尺八。似て非なるこの2つの世界観をお楽しみください。

【出演】

岩佐 智子(パイプオルガン)

川崎 貴久(尺八)

【曲目】

J.S.バッハ:「甘き喜びのうちに」BWV729

A.ガブリエール:リチェルカーレ・アリオーソ

D.ブクスフーデ:「暁の星のいと美しきかな」BuxWV223

D.ブクスフーデ:「甘き喜びのうちに」BuxWV197

宮城道雄:春の海

J.S.バッハ:≪シュープラーコラール集≫より

「目覚めよと呼ぶ声あり」BWV645 ほか

F.メンデルスゾーン/W.Tベスト編曲:オラトリオ「聖パウロ」より序曲

酒井多賀志:オルガンと尺八の為の対話op.22

上記のうち、春の海とオルガンと尺八の為の対話が、オルガンと尺八という珍しい組み合わせのデュオです。尺八の生演奏はずっと以前に 山本邦山を聴いて以来です。

ガブリエールのリチェルカーレ・アリオーソは、オルガンのフルートの音色のみの演奏、メンデルスゾーンの曲はバッハの「目覚めよと呼ぶ声あり」から主題を採り、さらにベストがオルガン曲に編曲したものです。

オーケストラに匹敵するような複雑な構成を聴かせるオルガンに竹筒1本での尺八の演奏がどうなるかと興味がありましたが、音の迫力、表情の豊かさで尺八も引けを取りません。

まさに動と静、剛と柔の取り合わせというユニークなデュオでした。アンコールのG線上のアリアの尺八もまったく違和感はなく、ヴァイオリンや弦楽合奏に引けを取らない豊かな音楽性を示していました。