8月31日

例年12月に聴きに行くメサイアですが、残暑の頃に聴くのも一興かなと思って聴いてきました。本当にクリスマスの前後の行事かなと思って調べてみましたら、初演は1742年4月13日にダブリンでの病院の支援と囚人の慰安のための慈善演奏会だったそうです。有名な国王ジョージ2世がハレルヤコーラスで立ち上がったのはその後のロンドン初演の時だそうで、最初から高貴な人たちの集まる演奏会ではなかったようです。初演が慈善演奏会だったことは本来の音楽の使命にもかなっていたのではないかと考えられます。ちなみにベートーベンの第9も初演は5月ですので、メサイアはクリスマス前後、第9は大晦日というのはまったく日本固有の状況のようです。演奏会は、大半がアマチュアレベルですので、演奏の上手下手は別として熱演ぶりが大変好ましく感じられました。しかし、聴衆もオケの演奏側もマナーが悪く、ちょっと興を削がれました。

研究室日誌8.31画像